自社ECサイトで商品を販売する際に使用する、とても便利なプラッチフォームであるカートシステム。
その中でもASP型カートシステムは「受注に関する機能」や「メールの送信」「LPフォームの作成」などの補助機能があり、低コストで実施可能であることからEC通販業者の6割以上が導入しています。
今回はASP型のカートシステムの特徴や費用面などを記載しながら、初心者向けのランキング形式でご紹介致します。
自社に合ったカートシステムの選定は、かなり労力を使いますのでカートシステムを検討中の方は、こちらをご参考にしてみて下さい。
実際に使用したことがあるカートシステムをご紹介します。
カートシステムとは?
まず、簡単にカートシステムのおさらいをしましょう。
カートシステムというのは、WEB上の買い物カゴのようなもので、「顧客が商品を選び、自分のカゴの中に商品を入れて決済を行う」というのが主な機能です。
この機能がなければ、顧客はWEB上の注文ができないのでEC通販業者の必須機能となります。
カートシステムは自分で構築することもできますが、かなり複雑な設計になっており作り上げるのは時間がかかるため、ASP型のカートシステムを利用する企業が多いのです。
自社サイトを立ち上げるプラットフォームとして、6割以上の企業が導入しています。
ASP型カートシステムについて
ASP型カートシステムは、低コストで受注に関するシステムを提供しているものです。
ASP型は受注発生の他に、顧客情報の管理や定期購入を生成、お問い合わせフォームの作成など、多様な機能をパッケージ化してシステムとして提供しています。
EC業界が拡大させるにつれて、カートシステム会社も沢山出てきました。
それぞれ特徴があり、企業は自社にあったシステムを選定する必要があるので、契約をお考えの方は下調べをしてから決定することをお勧めします。
詳しくは別記事で説明しているので、確認してみて下さい。
ランキング比較ポイント(初心者向け)
数多くのカートシステムの中で、自社にあったカートシステムを選ぶことは大変重要です。
カートを導入したことがない企業が、初めて導入し「使いづらいなあ」と感じていても、他の比較が出来ずに初めてのシステムを使い続けることがあります。
こうなってしまうと作業効率は悪くなる上に、他のカートシステムへのデータ移行はかなり費用と時間を必要とするため、カート移行に消極的になり悪循環が起きます。
導入前にきちんと判断できるよう、初心者向けの着目ポイントをご紹介します。
ポイント1:初期費用/料金形態
低コストでEC事業を始めるというのは、初心者の着目ポイントの中では最も重要なポイントと言えます。
ASP型のカートシステムは比較的低コストで無料のシステムも有るので「事業をとりあえず進めたい」「資金がないのでリスクなく進めたい」という方にお勧めです。
ポイント2:事業目標
カートは事業の展開規模によって、相性が変わります。
一般的に安価なものは設定できる範囲が決まっているものが多く、大きく展開する事業には向いていないと言えます。
安価なシステムは大枠が決まっている分、用意された機能で進めれるため差別化は図りにくいが進行が簡単になるので、初心者はあまり構築自由度が高いものは避けましょう。
「資金が多く大規模で展開する予定なのか」「小さく初めて利益確定を急いでいるのか」を見極めることがカートシステム選びでは重要になります。
BtoB/BtoCの違いでも相性があります(今回はBtoC向けで紹介)
ポイント3:機能の種類
前段でもお話しした通り、カートシステムでは「受注機能」以外にも、様々な機能があります。
そのなかで初心者も積極的に使用していきたい機能は、「メール送信機能」「LPフォーム機能」「定期受注機能」などです。
この辺りを組み込めていないカートを選ぶと手間が増えるため、注意するポイントです。
ポイント4:自社スキル
商品を販売するにあたり、作業分担があるかと思います。
「LP作成」「カスタマーサポート」「倉庫管理」このような作業が自社でできる場合は、その方の意見を取り入れてカートシステムを選ぶようにして下さい。
もし外注をメインで考えている場合は、自身で構築・運用を行わないといけないため、サポートセンターがしっかりとしているシステム会社を選ぶことで、作業がスムーズに進めることができます。
EC初心者/おすすめカートランキング!
今回は、初心者向けのため独自採点方法を採用し、5段階評価で比較した。
「2021年最新版カートシステムランキング」を作成( ´ ▽ ` )!
初心者向けのポイントや業界経験者の評価を織り交ぜたポイント制ランキングです!
第1位:Shopify
運営会社:Shopify Japan株式会社
特徴
shopifyは世界シェアNo.1を誇るカートシステムです。
EC業界でも大きな注目を浴びており、アマゾンや楽天のモール系システムを脅かすシステムと言われているほどに、低コストで越境ECにも強いことが特徴としてあげられます。
一般的なカートシステムの機能は網羅されていて、さらにfacebook・Instagramとの相性が良く、SNSアカウントにカート機能を追加することが出来るので、SNSマーケティングを考えている方におすすめなカートシステムです。
料金形態
・初期費用:無料
・Shopifyライト (WebサイトやFacebookにカート機能を追加)
月額 $9(約950円)
・ベーシック (小規模向け)
月額 $29(約3,000円)
日本/クレジットカード手数料 3.4%
(海外手数料 3.9%)
+(Shopifyペイメントを利用しない場合)サービス利用料 2%
・スタンダード (中規模向け)
月額 $79(約8,200円)
日本/クレジットカード手数料 3.3%
(海外手数料 3.85%)
+(Shopifyペイメントを利用しない場合)サービス利用料 1%
・プレミアム (大規模向け)
月額 $299(約31,000円)
日本/クレジットカード手数料 3.25%
(海外手数料 3.8%)
+(Shopifyペイメントを利用しない場合)サービス利用料 0.5%
・Shopify plus (大規模ECサイトのリニューアルなど)
月額 $2,000(約210,000円)
別途お問い合わせ
評価POINT
「郷に従え」という言葉があるように、EC市場が多く使っているシステムは修正なども早いので、有名なカートを使用することは安全策とも言えます。
日本の普及率はシェアNo.1ではないため、先見の目で取り入れるという面でもおすすめなカートです。
とりあえず始めたい!という方は、後悔しないshopifyを利用してみてください。
第2位:サブスクストア
運営会社:テモナ株式会社
特徴
サブスクストアは業界シェアNo.1を誇るカートシステムです。
サブスクストアは、旧たまごリピートと言うシステム名で長く続いているシステムです、EC業界とのコミュニケーションを多く経験しているため、業界の必要な機能を搭載してくれています。
サポートもよく、カスタマーサービスでは直接電話を行い「カスタマーコンシェルジュ」という担当者がおり解決まで丁寧に進めてくれます。(現在コロナの影響でメールで対応中)
オプション機能・サポート系の料金も費用に含まれているので、少し費用が発生します。
料金形態
基本プラン | スタンダード (しっかりパック込) | プレミアム (よくばりパック込) | エキスパート (とことんパック込) |
---|---|---|---|
月額費用 | 49,800円 | 79,800円 | 要相談 |
初期費用 | 69,800円 | 99,800円 | 要相談 |
月間メール配信(上限数) | 1万件(超過 0.5円/件) | 10万件(超過 0.3円/件) | 要相談 |
稼働キャンペーン(上限数) | 5個(超過 500円/個) | 15個(超過 500円/個) | 要相談 |
たまごLP(上限数) | 5個(超過 500円/個) | 15個(超過 500円/個) | 要相談 |
管理画面利用者数 | 5人(超過 2,000円/人) | 10人(超過 1,500円/人) | 要相談 |
トラフィック耐性 | 5PV/秒 | 10PV/秒 | 要相談 |
インフラ | 共用 | 専用 | 要相談 |
カスタマイズ | 不可 | 不可 | 要相談 |
評価POINT
頒布会の知見も豊富なため、毎月の発送商品が異なる場合でも対応が出来るシステムです。
「季節ごとの定期コースを販売する予定である」「顧客に毎月選択項目がある定期」などにもお勧めできます。
機能が充実しており汎用性が定められているため、自由度は物足りないところがありますが、逆に初心者においては決めてもらっている方がやりやすいと言うことで2位となりました。
私も一番初めに操作したのがサブスクストアでしたが、多く学ぶことができました。
第3位:リピスト
運営会社:株式会社PRECS
特徴
リピストはカスタム性が高く、独自デザインを構築することができるカートシステムです。
特に入力フォームは、EC業界で勤めていると「どこのカートシステムを利用しているか」を入力フォームを見るだけで判断することが出来ますが、リピストはこれが出来ないほどデザインが変わります。
導入店舗が600店舗も突破しており実績も豊富なので、安心できます。
リピストも機能が充実しており「なんでも出来る=使いこなせない」のような状態にならないシステムです。
料金形態
基本プラン | ライト | スタンダード | プレミアム |
---|---|---|---|
月額費用 | 14,800円 | 39,800円 | 69,800円 |
初期費用 | 29,800円 | 69,800円 | 98,000円 |
フォームLP | 1セット(PC/SP) | 2セット(PC/SP) | 3セット(PC/SP) |
商品数 | 20点 | 30点 | 50点 |
ADコード発行 | 30 | 50 | 100 |
電話受注向けシステム | – | – | ○ |
会員ランク機能/ステップメール | – | ○ | ○ |
クーポン機能/デザインカスタム | ○ | ○ | ○ |
評価POINT
細かなプラン利用にができるため、自社に合ったプランを選ぶことが出来ます。
入力フォームの差別化ができることが魅力的で、LPのCVR改善を行う際に便利なシステムと言えます。
自由度が高い分スキルも必要になるのですが、技術系のサポートも充実しており電話で相談を行えるので、LPを自身で作成する場合でも安心してシステムを利用出来ます。
第4位:BASE
運営会社:BASE株式会社
特徴
BASEは導入ハードルがとにかく低いシステムです。
初期費用/月額費用がかからないため構築までであれば費用は発生しないことが最大の特徴で、テレビCMも盛んに行なっており、知名度も高いです。
一般的な機能は完備されていますが、追加機能を使用する場合は費用が発生します。
注文1件に対する手数料が少し高めなので販売量が多いと、どこかのラインで一般的な費用を超えることになります。(その際はBASEに交渉してもいいかと)
料金形態
初期費用/月額費用:無料
1件あたり/決済手数料 3.6% + 40円 + サービス利用料 3%
評価POINT
平均値のカート機能が搭載されていて、初期導入費が無料です。
注意点は、「自由度/集客力が低い」「販売増加につれて経費が増える」ことの認識が必要です。
費用が安くカジュアルスタイルなため、アマゾンや楽天で販売している方が、自社サイトで始める際の取っ掛かりとしてかなり相性がいいシステムだと言えます。
アプリサイトの構築もできるため、集客できるスキームがある方にお勧めです。
第5位:カラーミーショップ
運営会社:GMOペパボ株式会社
特徴
カラーミーショップは、初心者でも分かりやすい料金形態です。
多くのカートシステムは販売手数料を1受注に対して発生させますが、カラーミーショップは無料で取り扱っています。(決済手数料は別途かかる)
また、月額費用もかなり低コストでサポートも充実した初心者用のカートシステムのようです。
既存のおしゃれなテンプレートが豊富なので、初心者とは思えないデザイン性を表現することが可能です。
料金形態
基本プラン | エコノミー | レギュラー | ラージ |
---|---|---|---|
月額費用 | 843~円 | 3,000円 | 7.223円 |
初期費用 | 3,000円 | 3,000円 | 3,000円 |
商品登録数 | 200MB | 50GB | 100GB |
登録画像数 | ~4枚/1商品 | ~50枚/1商品 | ~50枚/1商品 |
フリーページ | 10ページ | 10,000ページ | 10,000ページ |
無料体験期間 | 30日 | 30日 | 30日 |
評価POINT
見て分かっていただけると思いますが、料金がかなり安価です。
安価ですが、機能面も350種類搭載と充実しておりサポートも手厚いのが魅力です。
拡張性が高く、中規模くらいまでお考えの方は操作性に難なく進めることができるのでお勧めで、オールマイティなカートシステムなため、人気も非常に高いことが更なるポイントになっています。
カートランキングまとめ
以上、初心者向けカートシステムランキングでした( ´ ▽ ` )
ここに記載している5社は全て1流システムなので、どれも失敗は無いと断言します。
ここのランキングは参考として頂き、本当に自社に合ったカートシステムを見つけ出すことが本来の目的なので、気になったカートシステムを覗いて見てください。
会社によっては、デモ画面を共有してくれるところもありますので触って見ることをお勧めします。
今後EC業界はさらに拡大していく見込みなので、今から下準備を行うことは未来の先行投資と言えます!
WEBが支流になる時代背景の中、自身のビジネスを大きく展開できるプラットフォームを選別しましょう。
それでは、また別記事でお会いしましょう( ´ ▽ ` )
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